本物が求められる時代に向かって
皆さん、こんにちは。ピアニストの斎藤雅広です。
これからしばらくここで皆さんのお力になれるような連載をしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
私はクラシックのピアニストとして18歳でデビューして、それ以後山あり谷あり、いろんなことがありましたが、今も現役で第一線で活動をしています。プロになってからは43年!ホントに戦いの日々ですね。
皆さんも学生さんとして、この時期にコロナという、どうすることも出来ない状況を経験されているということでは、もしかしたら私よりももっと苦難の道が待っているのかもしれませんね。
でも2015年以降?でしょうか、音楽家もネット社会になり、誰でもが自分で簡単に発信できる世の中になって、一流演奏家もアマチュアもぐしゃぐしゃになって、より斬新なアイデアとか、特徴のあるコンサートをしなければいけなかった時期が続いていました。クラシック音楽の場合は混沌としていた時代だったのかもしれません。
コロナのせいで、簡単にはコンサートで収益があげられなくなりました。つまりコンサートが出来る人と活発ではあるけどネットで無料でやる人という、格差ある時代が待っているような気がします。ますますテレビに出ているような人しかコンサートが出来なくなる?いや、それはどうでしょうか?気軽にネットで音だけは聴ける中、もう中身のない演奏にはうんざりということになるような気もするのです。
だから簡単に世に出ることを考えないで、今こそ蓄積の時、しっかり勉強する時では?と私は思いますよ。大いに時間を大切にして下さいね。