音大生にエール! 連載03|音大生就活ナビ

音大生にエール!

【連載03】コロナの時代だから出来る修行を大切に

皆さんこんにちは、ピアノの斎藤雅広です。
学生の皆さんのお助けになるためのコーナー。今回は目の前にある大きな問題について考えてみましょう。

オンライン授業、皆さんも経験済でしょうね? 先生方も予想以上に疲れるとか、疲弊されているようで(笑)、やはり生の音には代えられませんよね。

オンライン授業 でもそれを言ってしまったらお終いなのです。

特に学校には学費が払われているだけに、オンラインは苦肉の策である以上に、もはや避けられないシステムとなっています。

つまり個別に、自分が出会う先生がどれだけのシステムを持っているか、前向きに機材を揃えた高いスキルがあるかによっても、その指導内容が左右されます。でもそのスキルは音楽的な内容とは別な物でもあります。

音楽学校にはその学校のランクがあり、それに見合った教育が行われ、そのレベルでの競争があるからこそ、皆さんが選んで受験をするわけですが、今のままですと学校のランクはそのままに、中身が伴わないアンバランスな状況も生まれてくるでしょう。

「ランクはそのままに」というのが1つのポイントです。卒業後にキャリアとなる大学の名前はやはり重要!中身が伴わない可能性をチャンスと捉えて、これから受験される方はワンランク上の大学を目指すのはいかがでしょう?

逆に在学生は、学校の授業・レッスンだけで考えては絶対いけないですね。病気になるとセカンドオピニオンを求めるように、自分に合う師匠を探し、研究課題を見つけ、学校の授業と並行して己を磨く努力が必要になるのでは?

自分を深めるチャンス 今までは演奏の機会やアルバイトが、どの時代よりも積極的に活動が出来ていた時代でした。今後はイベントも減り、こうした目先の仕事は少なくなっていくでしょうが、これを嘆くことなく、自分を深めるチャンスに時間をかけてみてはいかがでしょうか?

ピアニスト 斎藤雅広 profile

ピアニスト 斎藤雅広 東京芸大出身。ハリーナ・チェルニー=ステファンスカ等に師事。18歳で第46回日本音楽コンクールに優勝し、翌年NHK交響楽団との共演でデビュー、「芸大のホロヴィッツ」と称される。 国内主要オーケストラの他に、韓国KBS響、ミュンヘンプロアルテ室内管、ワイマール歌劇場管弦楽団等と共演し、ウクライナ、イギリス、ポーランド、フランスの国際音楽祭に招かれリサイタルを開くなど、海外でも高く評価された。室内楽でも巨匠ヨゼフ・スークはじめ、ペーター・シュミードル、ヴェンツェル・フックス、ヤナーチェクSQ、ヴィア・ノヴァSQ等とも共演を重ね賞賛された他、 フランチェスコ・アライサ、ルチア・アリベルティ、デニス・グレイヴス、トム・クラウゼ、イロナ・トコディ、ハンス・ペーター・ブロホヴィッツ、ヴィンチェンツォ・ラ・スコーラ、サイモン・エステスをはじめ、多くの世界の名歌手達から厚い信望と絶賛を得て、わが国最高の名手という評価を不動のものとした。

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次回の掲載は2020年8月25日ごろを予定しております! ぜひお楽しみに!

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