進路を決める前に読んでほしい!! 〜音大生応援団長の進路指導〜 コラム7 閑話休題①|音大生就活ナビ

進路を決める前に読んでほしい!! 〜音大生応援団長の進路指導〜

【コラム07】閑話休題①

音楽家として生きる道について、もう少し書きたいと思いますが、この度『「ピアノ習ってます」は武器になる』(音楽之友社)を発刊しましたので、今回はこの本についてです。
タイトルこそ「ピアノ」ですが、小さい頃の習い事として多いからで、じつは楽器や歌全般にあてはまる内容です。ですから、このコーナーをお読みの多くの方に関係します。

この本を書きながら思ったのは、楽器や歌をやっている人は、ご自身の脳の「性能」に自信を持っていいということ。根拠の1つはまずIQ(知能指数)。これって、すべて先天的なものではなく、3、4割は遺伝以外の要素なんですって。しかも音楽のレッスンはIQアップに効果あり!なんです(もちろん私の研究ではありません(笑))。そう言われてみれば、音大生や卒業生って、頭がいいな、と思うことがよくあります。特に授業で文章を書いてもらうと、みんなダメダメと言うものの、結構理路整然と自分の思いが表現されていて感心します。

あと、打楽器はもしかしたら違うかもしれないけれど、楽器って、指10本を万遍なく使うじゃないですか。あれは今の時代、特に貴重なようです。先日、最近の子どもたちの握力低下が著しく、鉛筆は私たちの子ども時代のHBから、いまは2Bが主流になっている、との報道があってビックリしました。

音大就活ナビ それ以外にも指が十分動かせないことで、不器用な子が増えているようです。まあ不器用という点では私も人後に落ちない自信がありますが(笑)、今のお子さんはかなりの割合で、そんな私もビックリな状況になっています。そんなこと、一見大した事なさそうですが、手指は「第二の脳」といわれるほどですから、さまざまな弊害を及ぼします。その点、楽器をやっている人は指を常日頃から動かしていますから、このような現象とは無縁です。え、打楽器は運んだり組み立てたりで、指10本どころか腕もフル稼働ですって。そりゃ失礼しました。

というわけで、この本を読んで、まずは音楽やって身に付いている力を知り、それがみなさんの自信につながれば嬉しいです。

音大生の応援団長、大内孝夫 profile

音大生の応援団長、大内孝夫 元メガバンク支店長(慶応義塾大学経済学部卒)。
音大に転職し、音大生のすばらしさに感動!『「音大卒」は武器になる』を執筆、ベストセラーに。企業就職のみならず、演奏家、音楽教室などを志すすべての音大生にエールを送る。2020年より名古屋芸術大学教授、全日本ピアノ指導者協会キャリア支援室長。他の著作として『「音大卒」の戦い方』(ヤマハミュージックメディア)、『大学就職課発!! 目からウロコの就活術』『「音楽教室の経営」塾』①、②巻(ともに音楽之友社)、『そうだ!音楽教室に行こう』(音楽之友社)など。

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次回の掲載は2021年5月25日ごろを予定しております! ぜひお楽しみに!

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