進路を決める前に読んでほしい!! 〜音大生応援団長の進路指導〜 コラム11 音楽家として生きる道⑤|音大生就活ナビ

進路を決める前に読んでほしい!! 〜音大生応援団長の進路指導〜

【コラム11】音楽家として生きる道⑤

目標と夢はどう違うか?
前回のコラムを読んでそんなことを思った方もいるかもしれません。はっきり言います。全然違います。夢はよほどハードルの低い夢でない限り今のままではまず実現しないもの、目標は実現させるものです。ですから目標は締め切りがあって内容が具体的、実行は計画的でなければならず、必ず達成すべきものです。

音大就活ナビ あなたがもし本気で夢を実現させたいならば、少なくても5年後にありたい自分の姿を明確に思い描いて、そうなるために必要な目標を立て、達成に向けて取り組むことです。5年後の目標が決まると、5年後に突然そうなれることはないから、3年後までにクリアしておかなければいけない目標が決まります。3年後が決まれば、これも突然クリアできないから、1年後の目標が決まる。1年後が決まれば、半年後の目標、それが決まれば1か月後の目標も決まる。こうして1週間の目標が決まり、今日やるべきことが決まります。

毎日目標に向き合い、それをクリアし続け(そこがまた大変ではあるけれど)、5年後に思い描いた姿に辿り着ければ、演奏でやっていける可能性は高まります。逆に、それなくしてはまず無理です。

しかも目標は緩くてはダメです。例えば稼ぎでいえば、「5年後は30万稼げるピアニスト(フルーティストなど)」くらいではないと。だって、食べていけないでしょ。そうなると、3年後には15万は稼げていないといけない。

音大就活ナビ それから稼ぎだけではなく、「〇〇オケに入団」とか、「〇〇コンクール▲位以内」なども目標に入れるといいと思います。そうやって、ひたすら、がむしゃらにやってみる。

目標を立てる際のポイントは3つです。

・期限を区切る(いつまでに)
・数値目標を入れる(稼ぐ金額、コンクール順位など)
・5年後の到達目標から逆算して計画を立てる

こうして目標を立てたら、それを管理する。到達度合いが悪い場合はその原因を探り、改善を図る。毎日、毎週、毎月、半年、1年ごとに欠かさずチェックし、本気で取り組む中で、それぞれの期間の目標を達成し続けられれば、そこで初めて音楽家として生きていける道の入口に立つことができるはずです。

音大生の応援団長、大内孝夫 profile

音大生の応援団長、大内孝夫 元メガバンク支店長(慶応義塾大学経済学部卒)。
音大に転職し、音大生のすばらしさに感動!『「音大卒」は武器になる』を執筆、ベストセラーに。企業就職のみならず、演奏家、音楽教室などを志すすべての音大生にエールを送る。2020年より名古屋芸術大学教授、全日本ピアノ指導者協会キャリア支援室長。他の著作として『「音大卒」の戦い方』(ヤマハミュージックメディア)、『大学就職課発!! 目からウロコの就活術』『「音楽教室の経営」塾』①、②巻(ともに音楽之友社)、『そうだ!音楽教室に行こう』(音楽之友社)など。

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次回の掲載は2021年7月25日ごろを予定しております! ぜひお楽しみに!

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