情報を鵜呑みにしない①
私たちは時に大きな誤解をしています。特にこれだけ毎日、情報の嵐にさらされていては、誤解していることが多くあるのも無理はありません。就活も同じです。イメージに煽られ、凝り固まって就職先を決めますが、実際勤務した後にイメージとは大違いと、多くの人が転職します。総務省の『労働力調査』によると、働く25歳~34歳の5人にひとりは転職を希望しているそうです。
私もご多分に漏れず、何度も転職を考えました。自分のやりたい仕事とは違う、思ったように評価されない、こんな上司とは仕事をしたくない……、色々なことがあり、その都度色々と考えました。ただ、今会社員生活を終えてみると、「辞めなくてよかった!」です。というのも、日本企業の多くは長く勤めるほど退職金が多く、老後の保障も手厚いからです。
私の場合、定年退職ではありませんでしたが、それに準じて会社の勧めで転職したため、結構ありがたい退職金を頂きました。ちなみに退職金は、東京都の公務員の平均で2,000万円以上! 大企業ともなればこの2~3倍ということも珍しくありません。これだけあれば第二の人生の兵糧としては十分です。しかも勤続20年目あたりから急増する仕組みになっているケースが多いので、10年くらいでの退職ですと、「この会社にいて、これだけ!?」とあまりの低さに愕然とすることが少なくないようです。
就職先を考える場合、退職金に限らず、さまざまなことについて、自分が描くイメージが正しいのか、SNSやマスコミの報道などに惑わされず、自分で調べてチェックする必要があります。テレビで専門家が言っているから、大学の〇〇先生が言っているから、と情報を鵜呑みにしてその道に進む危険性について十分知って頂きたいと思います。また就活では、自分だけではなく「相手からどう見えているか」も重要なポイントになります。この点について、次回、今最もホットな話題であるロシアによるウクライナ侵攻を題材に考えていきたいと思います。