第二の人生を見据えた就活の是非と
その際大事なこと
(洗足学園音大講演より③)
とても感心したことがありました。講演後のアンケートに氏名欄がないにもかかわらず、私へのメッセージ欄にご自分の学年、所属、氏名を記したうえで、質問内容が記されていたのです。私もアンケートに記入する際、できるかぎり自分の氏名と連絡先を書くようにしています。というのも、無記名だと、ついつい無責任な内容になってしまうからです。ですからこのアンケートに、とても共感しました。もちろん、質問に答えてほしい、との気持ちもあったかもしれません。でも、自分の名前を記すのは、とても勇気のいることではないかと思います。
さて、その内容です。大まかには、将来映画音楽でフリーランスとして活動したいが、その前に一旦就職する是非と、将来に備えて取り組むべき点や留意点に関するものでした。
質問の前半部分については、大学卒業後すぐでは、フリーランスとして生きるスキル・能力は身についていないケースが圧倒的に多く、うまくいかないことが多いので、その考えでいいのではないかと回答しました。フリーランスはそう簡単に成功できるものではありません。就職して人脈を築き、資金を貯め、ビジネスセンスを養うことはとても重要です。
後半部分は正直難しかったですね。というのも私は今でこそ第二の人生を充実させられていますが、狙ってこうなったわけではないからです。能力がある人間はいくらでもいて、残念ながら自分にはそれがなかったのです。ですから何かが上手くいった記憶はほとんどありません。それでも失敗を繰り返し、格好など気にせず、能力の足りない分は時間で補い、這いつくばり、何度も挑戦し、挫折しても立ち上がったことが今につながっている気がします。そこで、格好悪いなんて気にしない、這いつくばる、できるまでやる、などがこれから大事ではないか、と回答しました。
適切な回答かどうかはわかりません。少しでも参考になってくれればいいな、と願います。