名古屋芸術大学の授業から③
芸術を学ぶメリットとは?
先日の授業では田中マコトさんの漫画、私の監修による『音大出てどうするの?―マンガ『「音大卒」は武器になる』』(ヤマハMEH)の2022年3月に開催された出版記念イベントの動画を学生のみなさんに視聴して頂き、その意見・感想を書いてもらいました。その中にはみなさんと是非共有したいと思う内容が多く含まれていました。今回はそれをご紹介します。
- 音大や芸大を卒業した先の進路には私が今想像しているよりも様々な道があるのだと感じた。芸大での経験は他の人にはないものだから、社会に出たとき他人と被らないメリットもあるのだと知った。
- 大学で学んだものや培ったものが完全に仕事などに直結しないことが多いが、意外なもの、ことに役に立つことがある。学ぶことに無駄なことなんてなく、上手く学んだことを応用することが大事だと感じた。
- 芸術大学にいると、みな個性で溢れていて自信を失くしがちだが、社会に出ると芸大卒の人は少ない。私にしかできないこと、芸大生にしかできないことは思っている以上に多いと思えた。
- 先生からアドバイスを頂く上で、先生の意見も聞きつつ、でも先生のことを信頼し過ぎず他人の意見を一度自分自身で考えてから受け取る必要があると感じた。
- 「自分の将来の夢を叶える事も良いが、自分が幸せだと思える仕事を見つけることができればそれで良いのだ」という話を聞き、だいぶ心が解放された気がした。
この他にもとても多くのご意見・ご感想を頂きました。みなさんが感じている以上に、芸術の学びの応用範囲は広く、進路選択の幅も広いのです。そしてこうして意見が持てるみなさんを、とても頼もしく感じました。
みなさん正直ベースでは多くの不安を抱えていると思います。コンプレックスだってあるでしょう(私がみなさんの頃は、50くらいはありました)。若いんだから当たり前です。不安やコンプレックスと闘いながら生きていくのが青春です。でも、絶対一人じゃありません。