音大生応援団長の進路指導
連載63

仕事や課題の進め方②

どうでもいいことに優先して時間を使いがちな私たち。前回は大きな仕事や重要な課題に取り組む際、それを阻害するさまざまな要因をできる限り排除する方策の1つとして、緊急度と重要度の観点から仕事や課題を分類し、それぞれにどう対処するかと、「緊急ではないが重要」な課題にしっかり時間を掛ける必要性についてお伝えしました。今回は残り2つのポイントについてお話しします。

仕事や課題の進め方① 次のポイントはスケジュール化です。私の場合、お正月(大体1月10日までのどこか)にその年の大まかなスケジュールをA4紙1枚にまとめ、年度初めの4月に学校の行事などを追加して完成させ、いつでも俯瞰できるようにしています。そうすると、1年の中で比較的時間に余裕がある時期がどこにあるかわかります。そこに取り組むべき課題を予め入れておくのです。もちろん予定通りにはいきませんし、年度の途中で緊急案件が飛び込みで入ることもあります。それでも予定を組んでおくと、1年間で取り組むべき課題が明確になりますし、緊急案件にも慌てず落ち着いて対応できます。さらに毎月、月初めに今月やるべきことを、日曜日に今週やるべきことを、前日に明日やるべきことを、確認するようにしています。

最後はスケジュールの前倒しです。特に提出期限があるものは、1週間前には提出するよう心掛けています。すぐできそうなものであれば、期限が1か月後となっていても、即座に回答します。期限ギリギリに出す癖をつけていると、期限の日に何かトラブルが起こると、期限内に提出できなくなりますから注意が必要です。とはいえこのコラムのように、毎月2回提出となるとそうはいきませんが(笑) それでも期限の数日前には書き終えて、数日間原稿を寝かせ、最後に自分が読者になったつもりで読み返します。読み手の立場に立って自分の原稿を読むと、結構不備が目につきます。そのためこれは、欠かせない作業となっています。

音大生の応援団長、大内孝夫 profile

音大生の応援団長、大内孝夫 元メガバンク支店長(慶応義塾大学経済学部卒)。
音大に転職し、音大生のすばらしさに感動!『「音大卒」は武器になる』を執筆、ベストセラーに。企業就職のみならず、演奏家、音楽教室などを志すすべての音大生にエールを送る。2020年より名古屋芸術大学教授、全日本ピアノ指導者協会キャリア支援室長。他の著作として『「音大卒」の戦い方』(ヤマハミュージックメディア)、『大学就職課発!! 目からウロコの就活術』『「音楽教室の経営」塾』①、②巻(ともに音楽之友社)、『そうだ!音楽教室に行こう』(音楽之友社)など。

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次回の掲載は2023年9月25日ごろを予定しております! ぜひお楽しみに!

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