「まさか!」への備え
あけましておめでとうございます、と言っていいものか判断に迷う2024年のスタートとなりました。まさに元旦のその日、「令和6年能登半島地震」が発生し、石川県を中心に富山県、福井県、新潟県、長野県、岐阜県などで大きな被害が出ています。音大生の中にも帰省して被害に遭われた方、ご実家が被害を受けた方などおられるかと思います。被災されたみなさまには心よりお見舞い申し上げます。
能登地方では平成30年ころから繰り返し大きな地震が発生しており、石川県も地震・津波への注意喚起や避難場所・高台の位置、避難経路の確認などを呼び掛けていました。それでも大きな被害を避けることはできませんでした。たとえ予兆があっても、日常生活を変えたり、環境整備に莫大な費用が掛かる自然災害の被害を避ける難しさを改めて考えさせられる出来事です。
また翌2日には日本航空の旅客機と海上保安庁の航空機の衝突事故が発生しました。事故原因について軽々には言えませんが、旅客機の乗員乗客の全員無事は、世界でも「奇跡的」と報じられています。これは国際基準である「90秒ルール」遵守に向けた日本航空の日頃の取り組みの成果といわれていますが、8か所ある出口のうち5か所は火災で使えないと判断し、出口を3か所に絞った判断力も称賛されるべきではないかと感じます。一方、多くの乗客が冷静に乗員の指示に従ったのも、全員無事の大きな要因でしょう。自分が乗員だったら、乗客だったらどうするのだろう、と思わず胸に手を当てて考えずにはいられません。
新年に起きたふたつの出来事を機に、身の回りの事故、災害、犯罪などへの心構えを含めた備えは十分か、改めて確認し「まさか!」に備える必要がありそうです。
なお、災害については国土交通省の「重ねるハザードマップ」や各自治体作成の災害や洪水などのハザードマップ(こちらから>>>)、地域別地震危険度一覧(東京都の例を掲載)(こちらから>>>)などで今住んでいる地域やご実家の安全性を点検・確認することができます。