街でヒントを探そう
前回「まさか!」への備えについて記しました。この間、能登半島の地理的特性もあり、復旧、復興にはかなりの時間がかかることがわかってきました。一刻も早く、とは思うものの、自然の力の前では、人間はあまりに無力だと感じずにはいられません。
それにしても、今年は年初からいろいろなことがありますね。政治の世界では、安部派幹部の立件こそ見送られたものの、岸田首相のひと言で派閥が一部解散となりました。あれだけ強固と思われた派閥が一夜にしてなくなるとは、超ビックリ!・・・と思っていたら、日本航空では初の女性社長が、これも初となる客室乗務員出身者から登用されました。いいこと悪いこと含め、とにかく世の中、いろいろ変わってきているなぁ、というのが実感です。いい機会なので、さまざまなことについて、男性(あるいは女性)ならどう見るだろうか、若い(老齢な)人ならどう見るか、・・・などと視点を変えて見てみるといいと思います。
演奏で生きていこうと思っている方も、もしかしたら演奏での生き方そのものにもさまざまなスタイルが生まれているかもしれません。今の路線だけではなく、さまざまな可能性を追求したり、新たな演奏手法を考案したり、チャレンジの年にしてはいかがでしょう。すべてはあなた次第です。ヒントはいろいろなところにある気がします。
たとえばサイゼリヤに行って思うことはないでしょうか? いわずと知れたイタリアンの人気店ですが、日本で一番おいしいイタリアンだと思っている人は案外少ないようです。おいしいところは他にもいろいろあるけれど選ばれる、それにはそれなりの理由があるはずです。マクドナルドだってそうですよね。そのあたりが理解できれば、日本一の演奏家でなくても、演奏家として生きていく道が見えてくるかもしれません。世の中の、何気ない様子の中に、とてつもないヒントは隠れています。私もそんなヒントを見つけに、街に出たいと思います。
みなさんに言うばかりではなく、私も今年は行動の年にしたいと思っています。