目標って、やっぱり大事です①
(本コラム第12~16回再論)
月日が経つのは早いもので、年が明けたと思ったら、もう2月も後半です。私は音楽やマネジメントをテーマに、大学外部のセミナーを何種類か受け持っているのですが、その中で音楽教室の先生に向けて目標の大切さをお伝えするセミナーがあり、去る1月29日にもそのセミナーがありました。『音楽教室経営戦略講座』という何とも厳めしい名前の講座なのですが、これは私が名付けたわけではなく、この講座を主催する先生が、音楽教室の先生方にも経営感覚が必要だと、命名されたものです。毎年開催しており、今回が3回目となりました。
私はこの講座の最後に、「3年後にありたい自分の姿」実現に向けて、できる限り数値目標を設定した「行動宣言」を記入してもらうようにしています。3年後にもかかわらず、生徒数10人から15人とか20人へとの控えめな目標の方が多いのですが、その中で大きな目標を掲げている先生ほど、2年前に比べ大きな成果を上げていました。
この講座を通じて、目標を持って本気で取り組むかどうかで、こんなにも成果に違いが出てくるのかとの驚きを禁じえません。目標は達成できればもちろんいいのですが、達成できなくても大きな意味があります。例えば現在生徒数10人の教室の先生が、生徒を増やしたいと思っても「いつか生徒が増えるといいな」くらいでいると、その思いはまず実現しません。しかし「3年後、50人に増やす!」と目標を掲げて、本気で取り組めば、目標の50人には届かなくても、20人とか30人には増やせます。そうすると、3年後のスタート台が大きく違ってくるのです。目標設定せずに成果がなかった先生は3年後も10人からのスタート、一方目標を持って取り組んだ先生は、20人とか30人でスタートを切ることができるからです。こうして先生同士の差は、どんどん広がっていきます。
これは音楽教室に限りません。まだ目標を立てていない方は、是非3年後の目標、そしてそれを達成させるための今年の目標を立ててみてください。