仕事は製作のほか、企画、
デザイン、設計などの部署がある

楽器メーカーでの仕事はどのような仕事なのか?

現在、楽器製造業の事業所は国内に90ほどありますが、アナログの楽器から電子楽器まで生産している総合メーカーは数社です。その総合メーカーでは楽器製作は分業で、機械を使って製作します。たとえばピアノの鍵盤なら鍵盤だけを作るということです。専門知識や技術は就職後に習うため、とくに音楽関係の学校を出ている必要はないといわれています。

総合メーカーには製作のほか、企画、デザイン、設計といった部門や営業、販売、事務など一般企業と同様な部署があります。製作部門を希望するためには、専門学校で楽器の製作・修理・調律などを学んでおくのもよいでしょう。また、デザイン・設計部門なら、美術大学や専門学校でデザインを学んだ人や、工学部などでコンピューター・電子系の知識やソフトの技術を学んだ人が採用されることがあります。

楽器メーカーの仕事に就くためには?

総合メーカーには、就職試験を受けて入社するというながれになります。就職試験では専門知識より、コミュニケーション能力や、チームをまとめるためのリーダーシップがあるかどうかなどを問われます。

ちなみに最大手ヤマハの2013年3月卒業予定者の採用は「管楽器生産関連職」のみだったようです。
採用学科は全学部全学科でしたが、要件に吹奏楽に要する楽器演奏スキルを持っていることとあります。大学卒の初任給は¥182.500(2011年4月実績)。

大手ではなく、数百人規模のメーカーや10~30人規模の中小企業ですと、募集は少ないものの製作に携わりやすいと思われます。一人で1台を仕上げる職人を目指したい場合は、工房などに弟子入りするか、海外の専門学校に留学するという方法もあります。たとえばバイオリンの場合、イタリアのクレモナに専門の学校があります。

どちらの場合も、音感、手先の器用さ、集中力などの資質が問われるでしょう。

どんな魅力があるのか?

製作の仕事に携わる人たちの多くが「自分が作った楽器を演奏してもらえる喜び」をやりがいと感じているようです。どのような職種であろうと、楽器に携わることができることが、魅力といえるでしょう。